「ビジネスと人権」講座(基礎):シリーズ3
「ビジネスと人権」講座(基礎)
シリーズ③ 人権デュー・ディリジェンスの中核的要素「救済システム」編
2011年国際連合人権理事会で合意された、「ビジネスと人権に関する指導原則」(※)では、「保護、尊重、救済」の枠組みが示され、救済措置の設計が重要視されています。人権デューデリジェンスを実施し、サプライチェーンの状況を把握するとともに、救済するシステムを同時に整えていく必要があります。
※「ビジネスと人権に関する指導原則」とは、ビジネスと人権の関係を、1.人権を保護する国家の義務、2.人権を尊重する企業の責任、3.救済へのアクセスの三つの柱に分類。
シリーズの最後は救済システムについて、3回に分けて学んでいきます。いざという時の相談窓口やホットラインにはどのようなものがあり、実際はどのように機能しているのか。国内外の取組事例を学ぶことで、「ビジネスと人権」の本質である、救済する構造について学び、議論します。
シリーズ③ 人権デュー・ディリジェンスの中核的要素「救済システム」編
・形式:ZOOM
・参加者費用: 10,000円+税
・日時:木曜日 第1回講義のみ18:00-19:30 / 第2回&第3回講義 20:00〜21:30
(レクチャー+ディスカッション)
・事後配信:登録者のみの限定配信
※各回の最後にディスカッションがありますので、基本はリアルタイムで受講ください。
参加が難しい場合には、事後配信をご活用ください。
※延長される場合がありますので時間に余裕をもってご参加ください。(最大延長22:00まで)
※ビジネスと人権(基礎)講座 : シリーズ3修了証が発行されます。
<日程>
第1回講義(7/13):日本のホットラインの事例
第2回講義(7/20):アジアにおける強制労働と救済システムの事例
第3回講義(7/27):責任ある外国人労働者受入れにむけて
※内容は変更される場合がございます。
<こんな方におすすめです>
ビジネスと人権の担当者、IRや広報の担当者、経営者
ビジネスと人権に関心があり、学びを深めたい方・救済に関わりたい方
今後、この分野の専門性を高めていきたい方
将来ソーシャル・オーディターをめざしている方
ビジネスと人権、ダイバーシティの担当者、IRや広報の担当者、経営者
<内容>
国内外のホットライン事例
機能するために必要な事
報復を防ぐ取組みと、緊急時の対応
参加者とのディスカッション等
申し込み期限7月26日(水)
<講師>
■第1回講義(7/13 : 木) 18:00-19:30 :日本のホットラインの事例
髙木 晶弘 / Takagi Akihiro
一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)
グリーバンスマネージャー
2022年9月より現職。日本企業におけるビジネスと人権の「救済へのアクセス」を支援する一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)の立ち上げに関わり、人権侵害事案の通報対応や企業支援を担当する。
大学院卒業後、国際協力NGO、独立行政法人国際協力機構(JICA)等を経て、2017年よりロイドレジスタージャパン株式会社(現・LRQAサステナビリティ株式会社)においてサステナビリティ担当業務に従事し、現在、サステナビリティ事業部プログラムマネージャー、ビジネスと人権エキスパートを務める。主にビジネスと人権に関する企業支援(人権デューディリジェンス等)のコンサルティング業務を担当している。
■第2回講義(7/20:木) 20:00-21:30:アジアにおける強制労働と救済システムの事例 ※逐次通訳付き
Mr. Matthew S. Friedman
CEO I The Mekong Club
メコン・クラブは、「ビジネスtoビジネス」のアプローチで現代奴隷の課題に取り組む、アジアで最初の非営利組織のひとつ。官民の橋渡し役として、あらゆる規模の企業が人身売買の複雑さを理解し、サプライチェーンやビジネス環境における脆弱性を軽減できるよう支援している。メコンクラブはビジネス・パートナーとともに、奴隷のない世界を実現するため、革新的かつ戦略的なプロジェクトをリードする国際的組織です。
■第3回講義(7/27 木)20:00-21:30:責任ある外国人労働者受入れにむけて
中尾 洋三
一般財団法人 JP-MIRAI サービス
1981年味の素株式会社入社。「カルピスウォーター」等マーケティングを担当の後、2003年経営企画部で中期経営計画策定とCSR導入を担当。2005年CSR部を立ち上げガーナ栄養改善プロジェクト等を担当。2017年から人事部で「ビジネスと人権」の社内導入を進める。2022年味の素社を退職後、一般社団法人JP-MIRAI入社し企業の外国人労働者支援を行う。
「ビジネスと人権」講座(基礎):開講:ビジネスと人権をより深く勉強したい方に向けて
企業における人権尊重の取組みを後押しするため、2022年に経産省は人権ガイドラインを策定し、今年4月4日「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のための実務参照資料」を公表しました。欧州でもビジネスと人権についての法整備が加速し、企業に対応を求める声は大きくなっています。
「ビジネスと人権」では、企業がビジネスを行う上で、その影響を及ぼす人々の人権を尊重し、保護することが求められています。具体的には、従業員の労働条件や賃金、顧客やサプライヤーとの取引における公正な取引条件、地域社会との協力関係、環境保護などが挙げられます。ビジネスと人権は、企業が社会的責任を果たすために不可欠な要素とされており、国際的な取組みや企業の自主的なイニシアチブにより、その重要性が高まっています。
また、今年はラナ・プラザ崩壊事故(※)から10年が経過した年でもあります。事故を受け、企業の取り組みに変化はあるのか、状況は改善しているのか、「働く人の人権」についても、改めて深堀します。
※ラナ・プラザ崩壊事故とは、2013年4月24日、バングラデシュの首都ダッカ郊外にある、8階建ての商業ビル「ラナ・プラザ」が崩壊した事故。死者1,134人、負傷者2,500人以上を出した。
KSIでは「ビジネスと人権」を様々な視点から学んでいく講座を全4回のシリーズでお届けします。
5月:シリーズ1:人権専門家の視点と企業に求められる「情報開示」編
6月:シリーズ2:海外企業が最も重視する日本の人権課題「日本で働く外国人の実態」編
7月:シリーズ3:人権デュー・ディリジェンスの中核的要素「救済システム」編
8月:シリーズ4:人権デュー・ディリジェンスの実践「ソーシャル・オーディット講座 基礎」編
※全4シリーズ受講し、修了テストに合格した方には「ビジネスと人権基礎講座」修了証が発行されます。
※シリーズ4:人権デュー・ディリジェンスの実践「ソーシャル・オーディット講座 基礎」編はシリーズ1~3を受講された方を対象といたします。