■なぜ今サステナビリティを学ぶのか

 

サステナビリティ(Sustainability)とは、Sustain(維持する)+Ability(能力) で、持続可能性と訳されます。続けていける事、持続可能な事、を表現する際、しばし“サステナビリティ”という言葉が使われます。

私たちの社会には人口動態の変化、気候変動、資源枯渇、広がる格差、テロ、紛争の危機、児童労働、企業不祥事の続発等々様々な課題があります。

企業は日々イノベーションやビジネスモデルの変革に邁進しながらもこれらの問題にも対処しなければなりません。リスポンシブル・ビジネス(Responsible Business)が必要な時代となりました。

SDGsという言葉をご存知でしょうか。SDGsはSustainable Development Goalsとして、“持続可能な世界を実現するため”国連が定めた2030年までの国際目標の事を言います。17のゴール・169のターゲットから構成され、日本としても積極的に取り組む目標として、政府・企業・民間、あらゆる分野での取り組みが求められています。

また、日本だけでなく世界的に、SDGsの達成に貢献する企業への投資、社会のサステナビリティに貢献する企業への投資に関心が高まっています。

すでにESG投資といった環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮している企業を重視・選別して行う投資が益々活発になってきています。今後サステナビリティを牽引する企業が、投資対象となる機会が増えていくと期待されています。リスポンシブル・ビジネスに対して投資家側にはリスポンシブル・インベストメント(Responsible Investment)という考え方が求められる時代となりました。

この一例からもビジネスにおけるサステナビリティの考え方はあらゆる業界、部門で働く人々に、今後求められる知識やスキルになると言われています。一方ESG投資残高の増大を受けて金融サービス業(運用機関・銀行等)において企業のサステナビリティを評価する人材も必要となります。

鎌倉サステナビリティ研究所では社会のこれらのニーズに応えるべくサステナビリティの基礎から専門分野まで、学べる環境を用意いたします。

 
 
 
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■発起人

 
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特別顧問

青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授

北川 哲雄 (きたがわ てつお)

 

 

Profile

1981年より(株)野村総合研究所および(株)モルガン信託銀行(現JPモルガン・アセット・マネジメント)等において約四半世紀、主としてアナリスト業務、リサーチ業務に従事ののち2005年より現職。専門は「コーポレートガバナンス」、「企業情報開示」および「ESG投資」。環境省『持続可能性を巡る課題を考慮した投資に関する検討会(ESG検討会)』座長(平成27~29年)、経済産業省『競争戦略としてのダイバーシティ経営(ダイバーシティ2.0)の在り方に関する研究会』座長(平成28~29年)を務める。

 

メッセージ

私は社会人学生を主に対象としたビジネススクールでコーポレートガバナンス、ESG投資、企業の情報開示に関する研究・授業を長年行ってきた。10年ほど前、これらの分野に関する学生の関心は高いと言えなかった。

大学から2012-2013年にサバティカルプログラムの適用を受けた。授業を行う義務から離れ数多くの欧米の投資家や企業のCSR担当者を訪問することができた。その時の印象はサステナビリティに対する意識に彼我の格差があるということであった。ごく自然にサステナビリティが企業活動あるいは投資活動の中心の一つになっているという印象であった。特に欧州では様々な推進機関(GRI,PRI,ICGN,FRC等枚挙に暇ない)が競って活発な提言をし始めていた頃でもあった。

日本での遅れを感じてサバティカル明けの授業を開始ししばらくたころから、我が国では様々な側面で欧州での流れをキャッチアップすべく動き始めた。その嚆矢は2014年の「日本版スチュワードシップ・コード」の導入であろう。それ以降は怒涛の動きである。しかし一方でその流れを欧米のように実体化する社会インフラ(サステナビリティを深く理解し、組織で活躍する人材)が整っているとは言えない。

こういった中、私の授業の受講生であった青沼愛さんがサスティナビリティに関する学びの場、さらに欲張ってサスティナビリティ人材の育成の場を作りたいと言う相談を受けた。青沼さんは在学中にすでにNGO等において活発な活動もされていた。その後アパレル企業のサステナビリティ関連部署での勤務実績もある。なにより熱意がある。私は即賛成した。

鎌倉という地にこのような学びの場を設けることは意義深い。巨匠小津安二郎監督の代表作の数本は鎌倉を描いたものであるが、70年経ってもその雰囲気は変わらない。東京から横須賀線に乗り大船を過ぎると、何かが変わる

私は昨年(2017年10月20日朝刊)日本経済新聞の「交友抄」である友人を紹介する際に、奨学金を受けていた仲間との自主的勉強会(毎月1回)が15年余り続けたことを記したところ多くの方から、素晴らしいことですね、と言われた。青沼さんには是非、そのような会を作って欲しいと思う。私も何かが変わるこの地で一緒に勉強したいと思う。

 
 
 
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鎌倉サステナビリティ研究所

代表

青沼 愛 (あおぬま あい)

 

Profile

2004年からバングラデシュの教育支援に携わる。大学卒業後、外資系イベント会社、SRI投資助言会社を経て、2011年バングラデシュやミャンマーでの縫製工場の労働環境改善を支援する、ek satheを設立。縫製工場を中心にSocial Auditや労働環境改善支援を行う。その後、大手アパレル企業の サステナビリティ部にて取引先工場の労働環境監査や改善支援、工場従業員の教育支援プロジェクトを担当。2018年鎌倉サステナビリティ研究所を立上げ現在に至る。

 

メッセージ

「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」(二宮尊徳)

外資系企業でエグゼクティブ向けのビジネスイベントを扱う仕事の中で、グローバル企業の経営者たちが当然のように、企業の社会的責任について話し、人々の生命や生活、社会課題を考えた経営を語る―

発展途上国での教育支援現場では、“援助漬け”“不正”“汚職”といった事件が起き、志高いNGO、NPOが健全に運営していく難しさを痛感する―

どちらも私にとって、二宮尊徳の言葉が深くささる日々でした。
そして2008年、社会的責任投資というSRI (Social Responsible Investment)に出会いました。

以来、『社会にとって良い企業とはなんだろう』そんな問いを持ち続けています。

事業を営む中で“環境を汚さない”“人々の生活を脅かさない”“未来へ負債を持ちこさない”その全てを達成する事はとても難しい。どんなに社会貢献やチャリティー活動が盛んな企業であったとしても、サステナビリティの分野では苦戦している。
グローバルに絡まった課題の複雑さを目の当たりにしてきました。

社会から求められる企業の姿はSocial からSustainabilityへ、そしてResponsibilityからRespect, Relationへと変化していると感じます。これからの時代において、企業が持つべき責任とは。期待される事とは。そして社会と信頼関係を築く企業の在り方とはなんだろうか。
個人で考えるにはあまりに壮大なテーマを、共感する仲間と共に学び、そして広く議論していきたいと考えています。よろしければ一緒に、これからの未来を考えていきましょう。